あなたから愛が返ってきた日

今年もまた、わたしの大好きな人が、またひとつ私から遠くなるこの日がやってきた。ちょっぴり冷たい風と暖かい陽だまりの春の命を感じる日に、あなたは一番星のように笑う。

 

さて、今日は世界で1番大好きな人から愛が返ってきた日のことを話そうと思う。

 

長い間あなたのオタクでいて、ファンサに拘ってたわけではないけど、私の友人の松島担と聡くんがよく意思疎通をしてる姿を見て羨ましいなと思っていた。わたしが紫のペンライトを握りしめているのは、あなたを好きな人がここにいることを伝えるため。毎年必ず同じうちわを持つのは、今年もまたあなたのことが大好きなんだよと伝えるため。気づかれなくとも、大好きな人の名を一生懸命に叫んでいる私が好きだし、想いが行く宛をなくして儚く散っていくあの刹那な時間も好きだ。好きな人に直接すきを伝えられる瞬間は私が世界で1番輝いていると、それを自覚できるあの時間が好きだ。だからといって、見つけてもらわなくていい、あなたを遠目から見れたらいい、は少し嘘になる。もちろん会えるだけで、あなたに直接好きと伝えられるだけで幸せだけど、あわよくば私のことだけを見ていてほしいと思ってしまうのが、たぶんオタクの気持ちってやつ。


からりとした風の匂いを感じながら迎えたグループ2年目の夏ツアのある日。ずっとずっと入りたかったバクステ付近のスタンド最前。アリトロで手を伸ばさなくても触れる距離までやってきた、わたしの大好きなひと。周りの音が聞こえなくなるぐらい、バチっと目が合い、震えながら差し出したその手に重ねるようにハートを作ってくれた。高鳴る心臓のかたちが解って、細胞が、血液が波打ちながら沸騰し体中を巡るような感覚。あなたを目の前にすると、上手く自分の気持ちに整理が付けられなくなって、何万回だって呟いた『好き』のたった二文字になってしまう。『好き』が届いたこと、その愛が返ってきたことがどうしようもなく嬉しくて、全身が震えた。わたしは彼がファンサをした時、そのオタクの反応を見て、とびっきり優しいあの表情が見るのが大好きなのだけど、いざ当事者になると見る余裕なんて更々なくて、立つのもようやくで、周りの人たちから"おめでとう""風磨くんとハート作れるなんて凄い"と声をかけてもらって、また現実味を帯びてくる。数分間はそれの往復だった。

既に大好きなのに、送っりぱなしの愛でも良かったのに。だって勝手に愛を送るのがオタクの性分だから。それなのに、世界で1番大好きな人から、大きな愛が返ってきたのだ。わたしはこの日のことを一生忘れないだろうし、これからもわたしはきみが好きだ、という紛れもない真実と生きていくのだと思う。

 

わたしはこれから先も彼に愛を届けて、彼に夢を見るのだ。ドラマに、バラエティに、コンサートに、雑誌に、YouTubeに。『夢』をかたちにしてフィールドを次々に広げていくあなたの姿を見ながら、宝箱の中のおもちゃを自慢して、次はどんな夢を見させてくれるのだろうと無人島の地図を広げて次の宝箱を探しに行くような気持ちで、今日までやってきた。特にこの2年間は目まぐるしくグループのかたちが変わっていったし、29歳のあなたと迎える4月もまたひとつかたちが変わる。やりたかったこと、見たかった景色、行きたかった場所、隣にいてほしかった人、諦めたこと。私には知らないことが沢山あるのだと思う。けれど、グループを諦めていないといつだって少し寂しそうに強く微笑むあなたに、救われた夜がたくさんある。大多数のあなたではなく1人のあなたとしてそっと寄り添ってくれる言葉たち、誰も置いていかない知能さと優しさ、楽しいのど真ん中にいてくれること、風磨くんを形作る全てがだいすきです。一歩先の未来が想像すら出来ない日々が始まるけれど、まだ一緒に夢を見ることができるのは最高の魔法のように思う。

どうか29歳の1年間も風磨くんらしく笑って、世界で1番幸せになれますように。あなたに聞こえる全ての声が、美しく楽しく優しい歓声でありますように。どんどん大きくなっていく沢山の責任と、立場と、昔とは違うフィールドと、少しだけでも肩の荷がおろせる時間がありますように。季節の移ろいを感じて、心から笑えますように。ひとつでも多くあなたの夢が叶いますように。

 

風磨くん、お誕生日おめでとう。

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